1. ある社長の悩み エフピ工業は、創業30年の部品メーカです。従業員80名。社長は加藤製造氏、
創業の12年前に生まれ42歳。社長に就任して4年。
父である先代は4年前より会長職についていました。エフピ工業は欧州に向けて
特徴のある電子部品を輸出しています。
国内メーカの電子部品や材料を組立加工して欧州に輸出していましたが、最近
は中国の企業と新たに電子部品の企業間取引を開始することにしています。
中国から輸入した部品を組立て加工して欧州に輸出するのでした。業態は少々
小さいのですが特徴のある部品を開発できたおかげで、欧州の大手優良企業から
の取引が続いていて、利益も毎年必ず出していました。
しかし、加藤社長はその状態に甘んぜず、さらなる市場価値創造型の製品・商品
開発や売上高と利益の拡大向上に向けて諸策を考えていました。また、輸出が中
心であるため為替の相場変動に利益幅が影響を受ける問題がまったくないわけで
はありませんでした。
加藤社長は中国からの部品調達力を強化したり早急に対策をとっていこうと考えて
いました。また、製造原価の低減諸策と同時に業務経費の低減についても思案して
いました。
製造原価に直結する資材購入品の購買価格管理や計上管理は比較的社内で
システム化が進んでいましたが、資材調達に係わる購買業務経費については人件
費的な面もあるため、調達部門の要求を受けてそのくらいは必要なものだという
認識でこれまで捉えてきていました。
したがって、実際のところ、どのくらいの業務経費が発生しているのかという点に
ついては加藤社長も詳細は把握していなかったのでした。加藤社長はこの点を反省
し、利益の確保拡大には売上の拡大・維持と同時に資材調達業務経費の適正な
把握と削減可能性を真剣に考えていくことにしました。
加藤社長は調達本部長以下7名のプロジェクトチームを編成しました。
調達本部長にはとくにこのプロジェクトは我が社の調達部門としてどのように利益
に寄与できるか戦略的に考えることを加藤社長は命じました。調達活動の革新戦略
についてはプロジェクトのメンバーで具体化するように指示しました。
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